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魚沼市政

「またたびの家」建設の住民監査請求(その2)第10号

2 請求の趣旨

 魚沼市管財課職員が現地調査に赴き、掘削土壌の表面に油膜を確認した時点で、その油膜が旧施設のものと軽々に判断してしまったとが、その後の事務執行の間違いにつながる要因であった。

 またたびの家建設の敷地は魚沼市の所有地である以上、魚沼市が土地の管理に瑕疵があったのであれば責任を取らなければならない。

 しかし、市管財課職員は、施工業者である伊米ヶ崎建設の言ったことを真に受け、原因が確定もしていないものについて、いたずらに騒ぎ立てたことは、はなはだ遺憾である。

 また、(福)魚沼更生福祉会からまたたびの家建設工事を請け負った伊米ヶ崎建設株式会社の対応にも問題がある。

 基礎掘削工事において土壌表面に油膜を確認したものを、旧あぶるま寮の重油であるかのように施主側に報告し、油汚染土が敷地全体に及ぶ可能性や、油汚染土の撤去処分費用が多額の追加工事となること、工期が大幅に遅れる予想などを伝えている。

 工事施工業者からこのような報告があれば、施主である(福)魚沼更生福祉会としても、市に支援要請を行うに至った経緯は当然のことと思う。

 しかし、伊米ヶ崎建設が施主に対して行った報告にも矛盾がある。なぜならば、当該敷地は令和2年7月29日に市と魚沼更生福祉会の間で、土地無償貸付契約が交わされ、同年9月に安全祈願祭(起工式)が行われ、請負業者の伊米ヶ崎建設が工事に着手している。

 その後、敷地内から油汚染土が発見され通報された10月29日までの間に、地業として基礎現場杭設置工事を実施している。この杭地業は、建築物の重量やその耐震性を持たせる地盤支持力を得る目的で、地面を地表から数メートルから十数メートル穿孔し、ある程度の地耐力がある地盤に到達させる形で鉄筋コンクリート製の杭を坑内に設置し、その周囲をセメント系充填剤で埋め戻す工法が取られていた。

 また、杭の位置は建物の外周を中心に、上部に建築物の柱や基礎が乗る位置に数十本設置されている。言い換えれば、敷地内の建物が建つ位置全体に満遍なく設置されたものである。

 杭施工にあたっては、事前に杭を設置するために、杭の直径より大きな穴を掘削する。そして掘削して出た土砂は残土として場外搬出されている。もし、建設地のどこかで油汚染土があったのなら、杭地業の作業中に確認されていたはずであるが、杭工事施工時点では油汚染は確認されていない。

「またたびの家」建設の住民監査請求(その3)

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